2014-01-16
180度の方向転換
ルーフのないディフェンダーに乗って、広大なサウス・ルワングア国立公園の中を走り回るサファリを何度か楽しんだことがある。
アフリカゾウ、ヒッポ、インパラ、キリン、ハイエナ、ライオン、バッファロー・・・。
もちろん、車から降りることなどできないし、私たち人間は動物たちとの一定距離を常に保たなければならないのがルールである。
つまり、私たち人間が車という檻の中にいて、野生動物たちの世界に「お邪魔」している感覚である。
日本の街中を歩いていて、ときどきすれ違う黒い肌の人たち。
私自身、ほとんど違和感を感じることはないのだが、私たち黄色い肌をした大勢の中にいる彼らはおのずと目立つ。
ザンビアの街中を黄色い肌をした私が歩いていると、大勢の黒い人たちの中の黄色い私は、間違いなく目立つ異分子なのである。
動物園が好きでたまにふらり行くことがある。
檻の中にいる動物を外から眺めている自分に、ふとおかしな感覚を覚える。
どんなことでも、180度見方を変えてみると、全く違った発想が沸くのかもしれないな、と思う。
これは、逆境に立たされたときに、案外役に立つ発想だったりするのである。