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2014-09-20
「怒り」という名のパッション
パッション(passion)という単語を辞書でひいてみると
「感情」「情熱」「(怒りなどの)激情」「(激しい)愛情」などと出てくる。
情熱的にものごとに取り組むにせよ、
怒りや憎しみをあらわにするにせよ、
人間の強い感情が、その根底にはある。
私は、「怒り」という言葉をネガティブな言葉だとは全く思っていない。
むしろ、「怒り」のない人間をとてもつまらなく感じることがある。
覇気がなく、一見すると無表情とも取れるような若い人たちを見て
とても残念に感じることがある。
「もっと元気を出していこうよ!」と、思わず言ってしまいそうになる。
私の心に強く残って忘れられない人たちは、皆、
ある種の「怒り」に満ちていた。すごく、ポジティブな「怒り」である。
旅先で偶然隣り合わせた人も、ある高名な人の後を引き継いで教会を守っていた人も、
今でもときどき思い出すのは、そんな人たち。
ポーカーフェイスが、クールでスマートな生き方なのか。
ものごとを突き動かしていく原動力も、やはりパッションなのではないだろうか。